【おそカラ】そんな顔するお前が悪いっ!!
「っふぅぅぅ・・」
階段を上がり二階の部屋のふすまを、片足でスパンっと勢いよく開ければ、背を向けて座っている…青パーカ―。
カラ松?と顔を覗けばそこは大雨洪水警報。主に次男の顔が。
「wwwwww」
あまりにも酷い顔だったから、思わず草生えた。
あ~あ、今回は誰にやられたんだ?俺も俺だが、弟達も弟達だ。
カラ松はほとんど怒ることがないからアイツらのいい憂さ晴らし?当りどころになる回数が多い。まぁ、コイツ自身がいけない事の方が多かったりするけど。え~とそういうのなんていうんだっけ?う~んと、五分五分?
ま~ぁ?そこはそこぉ?お兄ちゃんはそういうとこひっくるめてコイツの事許しちゃうんだよねぇ。
カ~ラ~ま~つぅ~かわいい顔がだいなしだよぉ?とカラ松の名前を呼びつつ、袖で大方拭いてやる。
大分落ち着いたのか。それでもまだ瞳には零れそうな涙が溜まっている。
すんっっと鼻をすすりながら、下を向くカラ松の頬に手を添え、ぎゅっとつぶった瞳からこぼれ落ちた涙を親指の腹でぬぐってやる。
んだよぉーその顔は。かわいすぎか。
おっかなびっくり?とはまた少し違うか。
ぎゅっと額の皺を中央に寄せ、それでも唇はキスをねだるように、少しばかりとがらせて。
あーあぁ...なんでそんな顔すんの?犯則じゃない?
その眉間の皺を人差し指でぐりぐりほぐすようにいじれば、おそ松っ!!と怒ったように俺の名を呼ぶ。
俺の顔を見るために開かれそうになった瞼に、唇を重ねる。一瞬びくっとしたが、恐る恐るゆっくり瞼を開けるカラ松の唇にについばむように唇を重ねれば、りんごみたいに赤く染まる。
俺が楽しそうにケラケラ笑えばカラ松は、前にくだらない言い争いした時につねったら意外と柔らかかった頬を膨らませてぷりぷりしている。
俺はいたずらっ子のように肩を竦め、一目散にその場を後にする。
カラ松の俺を呼ぶ声が聞こえるがお兄ちゃん知~らな~いっ!!
そんな顔するお前が悪いっ!!